「オレイン酸」や「リノール酸」など、健康によい脂肪酸が豊富な「オリーブオイル」ですが、サラダ油のように揚げ物に使えるのかと言うともちろん使えます。
ですが、Twitterを調べてみると「オリーブオイルの揚げ物はまずい」という投稿がありました。
なぜ、オリーブオイルで揚げ物をするとまずくなるのか、その原因を解明していきたいと思います。
また、オリーブオイルで美味しく揚げるためのコツやメリットも解説していきたいと思います。
オリーブオイルで揚げ物をするとどうしてまずいの?原因を解明
実際に見つけたTwitterがコチラ↓です。
「マジレスすると揚げ物にオリーブオイルなんか使ったら油切れ悪すぎてクソまずいけどね」
引用URL:https://twitter.com/reirou_syou/status/203050700878520321
「オリーブオイルで揚げ物やると基本的にまずい。なんか苦みが出るというか。」
引用URL:https://twitter.com/Tatopon5/status/200740013783261184
では、なぜオリーブオイルで揚げ物にするとまずくなるのか原因を解明していきたいと思います。
苦みや辛味を感じるから
オリーブオイルの原料である「オリーブ」には、「オリーブポリフェノール」というポリフェノールが含まれています。
「オリーブポリフェノール」は、抗酸化作用があり体に良いポリフェノールですが、苦味か辛味の成分でもあります。
そのため、揚げ物にオリーブオイルを使用すると、苦味や辛味が残りまずく感じてしまうことがあります。
オリーブオイルの香りが残るから
オリーブオイルで揚げ物をした時、「食材の味がオリーブオイルの香りに負けて美味しくなくなる」場合があります。
オリーブオイルには、
・エキストラバージンオリーブオイル
・ピュアオリーブオイル
の2種類があって、「エキストラバージンオリーブオイル」は、1番絞りのオイルで、香りや風味が活きている特徴があります。
もう一方の「ピュアオリーブオイル」は、2番絞りのオイルで、エキストラバージンオリーブオイルに比べると香りや風味が劣りますが、熱に強く酸化しにくい特徴があります。
特に、揚げ物でオリーブオイルの香りが残りやすいのは「エキストラバージンオリーブオイル」なので、揚げ物にオリーブオイルを使用する時は「ピュアオリーブオイル」がおススメです。
ベタベタに揚がるから
オリーブオイルで揚げ物をするとベタベタに揚がる恐れがあります。
しかし、その原因は「オリーブオイルだから」ではなく、「オリーブオイルは高価で、油の量を少なくしたから」なんです。
実は、どんな油でも油の量が少ないとベタベタに揚がってしまいます。
揚げ物をする時は、たっぷりの量を使用するようにしましょう。
オリーブオイルで揚げ物を美味しく揚げるコツ
では、オリーブオイルで揚げ物をする時のコツを解説していきたいと思います。
オリーブオイル以外の揚げ物でも使えるコツばかりなので、ぜひこれからの揚げもの調理に活かしてくださいね。
油をたっぷり使う
オリーブオイルはサラダ油と比べると高価な為、量を少なくしがちです。
そのため、揚げ物をするとベタベタになってまずく感じてしまいます。
揚げ物をする時は、油をたっぷり使うことが美味しく揚がる秘訣です。
揚げる時には、食材が完全に覆われるくらいの油を使用しましょう。
たっぷりの油で揚げることで揚げ方が均一になり、食材が焦げたり柔らかくなり過ぎたりすることを防ぐことができます。
低温でじっくり揚げる
オリーブオイルをはじめ「油」には「発煙温度」という「油から煙が出る危険のある温度」が存在します。
例えば、オリーブオイルの場合
・エクストラバージンオリーブオイルは「170度」
・ピュアオリーブオイルの新しい油は「210度」/再利用の油は「170度」
一般的に揚げ物をする温度は170度から180度です。
つまり、オリーブオイルで揚げ物をする時は、煙が出ないように注意が必要です。
おススメは、低温でじっくり揚げることと発煙温度が高くオイルの香りが残りにくい「ピュアオリーブオイル」を使用することです。
食材の水分はしっかり切る
揚げ物に使う食材の水分は、油に投入する前にしっかり水分を切っておきましょう。
水分が残っていると油がはねてやけどなどの恐れがあります。
食材はゆっくり少しずつ投入する
揚げ物をする時、食材はゆっくり投入するようにしましょう。
油がはねるのを防ぎます。
そして、一度に沢山の食材を入れると油の温度が急激に下がってしまいます。
食材は少しずつ投入するようにしましょう。
フタをしない
揚げ物をする時、フタをしてはいけません。
フタについた蒸気が水滴になると油に落ちて危険です。
オリーブオイルを揚げ物に使うメリット
実は、オリーブオイルを揚げ物に使うメリットは3つあります。
①栄養が維持できる
オリーブオイルは揚げ物で使用しても栄養が維持できる唯一の油なんです。
オリーブオイルには、
・悪玉コレステロールを減少させる「オレイン酸」
・視力低下の防止/免疫機能の維持/シミの生成防止/抗酸化作用をもつ「ビタミンA」
・悪玉コレステロールの減少/血栓の防止/抗酸化作用をもつ「ビタミンE」
などの栄養が含まれていますが、揚げ物に使用してもこれらの栄養は維持される油なんです。
②胃もたれになりにくい
オリーブオイルに含まれている「オレイン酸」には、脂質の消化吸収を促進する働きがあります。
脂質の消化吸収を促進する働きがあるため、胃の働きが活発になり、揚げ物を食べても胃もたれになりにくいメリットがあります。
③過酸化脂質を生成しにくい
油は、酸素を結びつく「酸化」を起こすと「過酸化脂質」という人体に有害な物質が発生します。
ですが、オリーブオイルには酸化に強い「オレイン酸」が豊富に含まれているため「「過酸化脂質」が生成されにくいメリットがあります。
ただし、過酸化脂質の生成が少ないオリーブオイルでも、何度も揚げ物に再利用していると過酸化脂質が増えてしまいます。
・油から変なニオイがする
・油に粘り気がある
・発煙点が下がって加熱した時に煙が出る
など、オリーブオイルがこのような状態になった時は、交換の目安です。
美味しく体に良い揚げ物を食べるためにも新しいオリーブオイルに交換しましょう。
まとめ
オリーブオイルを揚げ物に使用するとまずいのは、
・苦みや辛味を感じるから
・オリーブオイルの香りが残るから
・ベタベタに揚がるから
という原因が分かりました。
ぜひ、オリーブオイルをたっぷり使い、低温でじっくり揚げ、美味しくオリーブオイルの栄養も摂ってくださいね。