解熱・鎮痛薬として効果の高いロキソプロフェン配合の薬と言えば、「ロキソニン」です。
「ロキソニン」と言えば、昔は医療用のみでの処方でしたが、2011年から薬剤師と対面の上であれば市販でも購入できるようになりました。
ロキソニンの正しい飲み方は、「空腹時の投与は避けさせることが望ましい」とされています。
でも、もし空腹時に飲んでしまった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。
今回は、
・空腹時にロキソニンを飲んではいけない理由
・空腹時にロキソニンを飲んでしまった時の対処法
など、ヤフー知恵袋の意見も踏まえて解説していきたいと思います。
ロキソニンを空腹時に飲んでしまったら危険!知恵袋の意見まとめ
早速、空腹時にロキソニンを飲んではいけない理由と空腹時にロキソニンを飲んでしまった時の対処法を「ヤフー知恵袋」の意見を参考にまとめてみました。
空腹時にロキソニンを飲んではいけない理由
・胃腸が荒れてしまう
・胃腸の保護機能を弱めてしまう
・重大な副作用が起きる場合がある
空腹時にロキソニンを飲んでしまった時の対処法
・たくさんの水と一緒に飲む
・レバミピドなどの胃を保護するお薬と一緒に飲んだ方が良い
・病院で処方される場合は「胃が弱い」旨を伝える
・消化の悪い食べ物や刺激物は食べない
・胃に負担をかけない
・胃薬を飲む
・お粥やスープご飯を食べる
・ポカリスエットを飲む
・カルピスを飲む
・ゼリー状のものでも良いので何かを食べる
・安静にする
などの意見が挙げられていました。
「空腹時にロキソニンを飲んではいけない理由」にもあるように、実はロキソニンは効果が高い一方で、副作用が多い薬でもあるんです。
詳しく見てみましょう。
ロキソニンは重大な副作用が起きる恐れのある薬
2011年にロキソニンが市販されてから行われた「市販後調査」では、
・副作用:276例437件(発疹24件・浮腫23件・悪心22件など)
であったことが明らかになっています。
そのうち重篤な副作用は、14例18件(うち死亡1例1件)という調査結果でした。
参考サイト:(平成26年度第5回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 資料)
そして、ロキソニンが市販されるようになった5年後の2016年には、厚生労働省がロキソニンの「重大な副作用」の項目を追加するように指示しています。
追記された「重大な副作用」とは、
「小腸・大腸の狭窄・閉塞:小腸・大腸の潰瘍に伴い、狭窄・閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
参考サイト:(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
つまり、ロキソニンは効果が高く病院を受診しなくても市販で手に入るお薬ですが、正しく服用しなければ副作用が起きる恐れが高い薬であるということです。
ロキソニンの副作用を軽減させるためにも空腹時は避けて服用を
空腹時は、胃の中が空っぽで、胃腸の活動も低下している状態です。
そんな状態の時に効果の高いロキソニンを飲んでしまうと胃が荒れる恐れがあります。
「どうしてもすぐに早く痛みを和らげたい時」や「次の食事まで時間がある」時は、多めの水でロキソニンを服用するか、胃薬を一緒に服用するようにしましょうね。
ロキソニンには、胃が荒れる以外にも次のような副作用があります。
「頭痛」「吐き気」「嘔吐」「発疹」「かゆみ」「口内炎」「動悸」「めまい」「ほてり」「発熱」「貧血」「下痢」「便秘」「みぞおちの痛み」「血尿」「胸痛」「じんましん」「眠気」など。
このような症状が出た場合は、ロキソニンの服用を止めて、医師もしくは薬剤師に早めに相談してくださいね。
ロキソニンは用法・用量を守って飲みましょう
ロキソニンは、1日に1回、1回あたり60mgから120mgの服用が推奨されているお薬です。
症状や医師によっては、服用量を増やしたり1日で2回に分けて服用する場合もあります。
ただし、お伝えしているように副作用が起きる恐れのあるお薬なので、自己判断で服用量を増やしたり、時間の感覚を縮めたり、長い期間服用することは大変危険です。
まとめ
ロキソニンは、解熱・鎮痛薬として、とても効果の高いお薬である一方、副作用が起きる恐れのあるお薬であることも分かりました。
特に空腹時に飲んでしまった場合、知恵袋にもあったように胃が荒れやすくなったり胃腸の保護機能が弱まる恐れもあります。
ロキソニンをはじめお薬は、医師・薬剤師・取扱説明書の指示に従い正しく服用することで効果が発揮されます。
自己判断で、飲む錠数・回数・間隔を変えないように気をつけましょう。